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「今年、夏してなくない?」から始まった『それ夏じゃん』MV制作ノート

夏らしいことをしていない気づきから生まれた、3人組アイドルのサマーソング。キャラクター固定とダンス映像に挑んだ制作記録です。

水色の背景を前にポーズを決める、ピンク、黒、茶色の髪の3人組アイドル

「あれ、そういえば今年、夏らしいことを何もしていないかも」

そんな気づきから、『それ夏じゃん』をつくりました。海にも行っていない。祭りにも行っていない。浴衣はクローゼットに入ったまま。それなら今から、できることを全部やってしまおう。曲はそんな会話のような一言から走り始めます。

完璧じゃなくても、笑えたらそれ夏じゃん。3人組アイドルが駆け抜けるサマーソングです。YouTubeで見る ↗

夏の予定がないなら、歌の中でつくる

写真フォルダを見返しても猫ばかり。けれど、コンビニに集合して、チャリで走って、水鉄砲や手持ち花火を買えば、夏はまだ始められる。歌詞には、計画を立てる前に飛び出してしまうような勢いを詰め込みました。

特別な旅行ではなく、近所のコンビニと海から始まる夏。人物がいない風景にも、3人がこれから現れそうな気配を残しました。

音はJ-Popを軸に、Jersey Clubとhyperpop-liteの軽さを重ねています。「海! 花火! スイカ! 青春!」と声を合わせられるサビにして、聴いた瞬間に少しだけ気分が上を向くような、にぎやかなアイドルソングを目指しました。

これまでにも楽しい雰囲気のアイドルソングはつくってきましたが、同じメンバーを一曲の間ずっと登場させ、ひとつのユニットとしてMVをつくったのは今回が初めてです。

3人を、同じ3人として見せ続ける

AIで複数の場面をつくると、人物の顔や髪型が少しずつ変わったり、カメラアングルを変えた途端に衣装や背景まで別物になったりします。以前はMidjourneyを中心に画像をつくっていたこともあり、キャラクターを固定したまま場面を広げるのは、なかなか難しい課題でした。

今回はChatGPT Imageに参照画像を添付し、3人の髪色、服装、雰囲気を引き継ぎながら次の画像をつくる方法を試しました。

ピンクのショートヘア、黒髪のロングヘア、茶色のポニーテール。それぞれに分かりやすい色と形を持たせ、場面が変わっても「この3人だ」と分かることを大切にしています。まだカットによって顔つきや細部が少しぶれるところはありますが、ひとつのアイドルユニットとして、以前よりもまとまりを持たせられたと思います。

最初は、輪郭線がはっきりしたポップなキャラクターの路線がよく、この雰囲気を保ったまま場面を増やしたいと考えていました。ところが参照画像を使って生成を重ねるうちに、なぜか後半では顔立ちや線が少し柔らかくなり、衣装もステージ寄りの方向へ変わっていきました。

参照画像があれば完全に固定できるわけではなく、前の画像にあった小さな変化も、次の生成では新しい特徴として引き継がれていきます。同じ3人だと分かる範囲に収めながら、どこまでの変化を個性として受け入れるか。その判断も今回の制作の一部でした。

同じ色とシルエットを手がかりにしながらも、生成の途中で画風や衣装は少しずつ変わっていきました。

ダンスを音楽に合わせる難しさ

もうひとつ難しかったのが、ダンスの場面です。

Seedanceを使うと、テンポのよい動きをつくりやすい一方で、生成にはトークンコストがかかります。また、思い描いた振り付けを正確に踊ってもらうには、言葉で動きを指定するだけでは足りません。ダンスの参照動画を用意したり、さらに本格的に取り組むならBlenderなどで人物と動きを組み立てたりする必要がありそうです。

そこは、いつか試してみたい次の課題として残っています。

今回はできる範囲で動きの良いカットを選び、編集で音に合わせました。サビの振り付けに完全な一貫性はありませんが、「海! 花火! スイカ! 青春!」の掛け声や、「右! 左! はいポーズ!」というダンスブレイクに、ポーズや場面の切り替わりが重なるようにしています。

完璧じゃなくても、それ夏じゃん

曲の中には、「完璧じゃない それでいいじゃん」「失敗した方が あとで笑うじゃん」という言葉があります。

少しぶれるキャラクターも、つながりきらない振り付けも、いまの自分にできる方法で楽しい映像をつくろうとした記録です。そう考えると、このMVの試行錯誤も、曲の気持ちとよく似ているのかもしれません。

夏らしいことをしていない、という一言から始まった曲ですが、この曲とMVをつくったこと自体が、今年の夏の思い出のひとつになりました。

楽しいアイドルソングは、やはりいいものです。完璧な予定がなくても、思い通りにいかないことがあっても、最後に笑えたら少しだけ前向きになれる。またそんな、聴く人の気分を明るくできる曲をつくっていきたいです。

J-pop / Jersey Club / hyperpop-liteそれ夏じゃん「今年、夏してなくない?」から始まる、まだ間に合う夏の歌。MVでは3人組のキャラクターとダンスを一曲通して描いています。曲のページを開く →

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

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