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過去の歌を、美術室の恋へ。『高嶺の唄』リミックスとMV制作ノート

過去につくった『高嶺の唄』を、メランコリックなロック寄りにリミックス。美術を学ぶ学生たちの恋愛を、制作机、図書室、夕方の帰り道で描きました。

夕方の坂道で、黒いスケッチブックを持つ男子学生と花の作品を持つ女子学生が話している

同じ机で絵を描いていても、まだ少し遠い。図書室では空いた席を挟んで座っていて、廊下では声をかける前にためらってしまう。

今回の『高嶺の唄』のMVは、美術を学ぶ学生たちの恋愛をテーマに作りました。以前つくった曲をリマスター/リミックスし、その歌に、キャンパスで過ごす二人の時間を重ねています。

日本語版は『高嶺の唄(Remastered)』、英語版は『My Only One』。どちらも、不器用なまま誰かを真っ直ぐ想う歌です。

今回制作した日本語版MV。美術を学ぶ二人の、朝の登校から夕方の帰り道まで。YouTubeで見る ↗

過去の曲を、メランコリックなロックへ

『高嶺の唄』は、以前にも曲とMVを公開している作品です。今回はその曲を、メランコリックなロックっぽい方向へリミックスし、修正を重ねました。

元の歌にもあった「届かないとわかっていても」「胸は君に向かってしまう」という気持ちは、今回も中心にあります。自信があるから言葉にできるわけではないし、好きになったところで、急に器用にもなれない。その頼りなさが残るラブソングです。

曲を作り直したのに合わせて、映像も、美術を学ぶ学生たちの日常として組み立てました。切なさのあるロックの曲調に、木漏れ日や長く伸びる影、言いかけてやめる表情を合わせています。

以前の『高嶺の唄』のMVも残っています。同じ歌詞の一節が、今回の音と映像ではどう感じられるか。見比べたり聴き比べたりできる形になりました。

絵を描く時間の中で、二人を近づける

舞台にしたのは、制作机や図書室、作品が掲示された廊下のあるキャンパスです。

男子学生の手元には黒いスケッチブック。女子学生は青い花の作品を持っています。絵や道具があることで、二人が何をしている人なのかが、言葉で説明しなくても見えるようにしています。

木漏れ日の入る図書室で、空席を挟んで離れて座る男女の学生
図書室の場面を動画にするための元画像。同じ場所にいても、まだ距離がある二人。

最初から二人だけで過ごす場面ばかりにはしていません。友人にからかわれる時間や、四人で共同課題に向き合う時間も入れました。誰かを好きでいる間にも、授業や制作は続いている。そういう日常の中で、相手の表情や作っているものが目に入ります。

やがて名前を呼び、振り向いてもらい、帰り道では二人が話している。その変化がつながるよう、場面の順番や長さを見直していきました。

光の入る制作室で、四人の学生が定規や紙、花の作品を囲んで共同課題に取り組んでいる
共同課題の場面の元画像。恋愛の場面と一緒に、同じ場所で制作する時間も残しました。

サビでは、ちゃんと二人の顔を見たい

編集で何度も見直したのが、サビでした。

美術の習作や無人の図書室にも、使いたい絵はありました。ただ、「高嶺の花のような君へ」と歌うところでは、主人公かヒロイン、あるいは二人をちゃんと見せたい。その考えで、人物が登場する位置を組み直しました。

特に二回目のサビは、花の作品を抱えて廊下で振り向くヒロインを中心にしています。一回目から重ねてきた、同じ場所で学ぶ時間や名前を呼ぶ場面のあとに、その表情が来るようにしました。

もちろん、生成された動画には、そのままでは使いにくい部分もありました。紙を受け取る瞬間に、持っていた別の紙が消える。ノートの中の絵の向きがおかしい。体の後ろから、不自然な手が出てくる。

良い表情や光のあるカットも多かったので、使う区間を選び直しました。本を開く動きが変なら、その前か、開いたあとの安定した部分を使う。余分な手が見えるなら、それが消えたところから始める。別の場面に差し替えることも、前後の長さでつなぐこともありました。

拡大しすぎてぼやけた画角も戻しています。表情を見せたくて寄っても、そのせいで絵がぼやけてしまうと気になる。人物を見せることと、元の絵の良さを残すことを、カットごとに調整しました。

英語版『My Only One』も制作しています。英語の歌唱音源と歌詞に合わせて映像と字幕を調整し、正方形・横長の全曲版と、二回目のサビを使った縦長版を用意しました。

英語版MVを見る · 日本語の音源と歌詞 · 英語の音源と歌詞

最後は暗転させず、夕方の景色と、町へ下っていく二人の後ろ姿を残しました。

黒いスケッチブックと、青い花の作品。同じ場所にいても離れていた二人が、帰り道では並んでいる。作り直した『高嶺の唄』には、その時間を一緒に残しています。

alternative pop rock高嶺の唄(Remastered)過去につくった『高嶺の唄』を、メランコリックなロック寄りにリミックス。美術を学ぶ二人の、制作机から夕方の帰り道へ続く恋愛をMVで描きました。曲のページを開く →

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

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