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空いた夜を、最後まで映像に。『未定でいい』MV制作ノート

予定が消えた夕方から始まる『未定でいい』。歌詞と映像の物語をつなげてみたこと、うまくいかなかった動き、フルMVを作り続けたい気持ちを綴ります。

ボルドー色の服を着た女性が、白い背景の前で黒いピアノを弾いている『未定でいい』MVのカバー

夕方六時、予定が消えた。『未定でいい』は、そこから知らない駅の出口を選び、カフェや本屋に立ち寄る女性の歌です。今回のMVでは、歌詞の出来事と映像の流れを少しつなげてみました。何も決まっていない夜を、最後まで一緒に歩いてみたかったのです。

予定がなくなった夕方から、ひとりで街を歩く夜へ。『未定でいい』のフルMVです。YouTubeで見る ↗

『未定でいい』の楽曲ページで聴く・歌詞を読む

歌詞の道を、映像でも歩く

改札を抜け、店に入り、窓際の席を選ぶ。歌詞にある場所や小さな行動を映像にも置きました。硬いビートで進む曲ですが、「空いた時間を埋めなくてもいい」のところでは、カフェの空席が画面に残ります。誰かが座るのを待っているようにも、自分だけの時間ができたようにも見える。その余白は、今回好きな場面のひとつです。

カフェの窓際に向かい合う二つの空席と、テーブルに落ちる植物の影
「空いた時間を埋めなくてもいい」で映る、カフェの空席。

サビでは、街の風景から演奏シーンへ切り替わります。青と赤の背景の前で歌う主人公の横に、ピアノ、ドラム、ギター。『未定でいい』を、歩く姿だけでなく音が広がる場面でも見せています。

青と赤の背景の前で女性がマイクに向かい、左右でピアノとギター、後方でドラムを演奏する最初のサビ
最初のサビ。街の場面から切り替わり、歌と演奏が一緒に広がります。

後半には本屋に寄って、一冊を手にする場面もあります。歌詞の主人公が自分で今夜の過ごし方を選んでいく、その流れを一本の映像として見せたかったです。

赤茶色の本を手にした女性が、本屋のレジで店員と向き合う場面
本屋で選んだ一冊を持つ場面。街を歩くだけでなく、手元にも小さな選択があります。

ただ、歌詞と画面を近づけようとすると、言葉をそのまま動きにしてしまうところもありました。人物の動作に少し違和感が残ったカットもあります。あとで見ると、もう少し表情や間で伝えられたかもしれません。こういう引っかかりも、次の映像を作るときに覚えておきたいです。

なぜか、またこのテーマに戻ってくる

自立していて、自分らしく、でも特別に強がってはいない。そんな等身大の女性を、私はときどき曲や映像にしたくなります。最近の『スロウ』も、同じ気持ちから作りました。なぜこの題材に戻ってくるのか、自分でもまだうまく説明できません。

『未定でいい』の主人公は、空いた時間を急いで別の予定で埋めません。返信を「またね」にして、本屋で一冊を選び、まだ歩きたければ歩く。その夜の小さなことを自分で決める姿が、この歌には合う気がしました。

一本を最後まで作ってみる

私は映像編集も構成づくりも、まだ勉強中です。AIと相談しながら案を出し、作ってみて、見返す。その繰り返しで、自分なりの演出を少しずつ身につけていきたいと思っています。

Seedanceなどを使った動きのあるアニメ映像や、歌詞の文字を画面に生かしたリリックアートを見ると、私もいつか試してみたくなります。今とくに楽しいのは、自分で企画し、AIの力も借りて作った曲と歌詞を、最初から最後まで映像にすることです。フルMVとしてひとつの話を通してみたい。趣味で作っているからこそ、そこは自分の好きなやり方を続けたいです。

以前、『君ば想うとよ』の結婚式MVを作ってみたかったのも、曲にある物語を映像で最後まで見てみたい気持ちがあったからかもしれません。今回の夜道も、まだ直したいところはあります。それでも、歌詞と音と画面を行き来しながら、一本を仕上げる時間はやっぱり楽しかったです。

Industrial Japanese art-pop / alternative J-pop / UK-garage未定でいい予定が消えた夕方、知らない出口から街へ。160 BPMの硬いビートは先を急ぐけれど、歌詞は『何も決めない』夜を選ぶ。そのずれが心地よい曲です。曲のページを開く →

最後まで読んでくれて、ありがとうございます。

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